チップは「気持ち」なので、強制でもなく、決まった金額はないのですが、目安として、ポーターに荷物を運んでもらった際などは、スーツケース1つに付き1~2ユーロ、タクシーなどでは端数を切り上げる程度、例えば8.60ユーロなら9ユーロ、10ユーロを渡して、お釣りは受け取らないなどが普通です。オペラ鑑賞などで、案内人が席まで案内してくれた場合も、1~2ユーロほどチップを渡す習慣があります。
ホテルのベッドメイキング(清掃)の人に置く、いわいる「まくら銭」は、置くのでしたら1ユーロ程度を、枕の上(枕の下に置く人もいますが、気付かずにシーツ交換の時、一緒に巻き込まれることがあります)か、サイドテーブルの上に置きます。中には受け取らずに、そのまま置いたままにする場合もあります。逆に部屋に自分のお金を置いたままの場合、チップと勘違いして持って行かれることもあるので、チップのつもりがなければ現金は部屋には置かないようにしてください。
レストラン等では多くの場合、サービス料(チップ)は請求金額に含まれています(伝票にServizio Inclusoと記載)が、「気持ちよく食事が出来て満足」という場合には、端数を切り上げて支払うのがスマートです。46ユーロが請求額でしたら、50ユーロ支払い、「お釣りはいらない」とすればスマートです。チップが含まれていない場合は、ウェイターが「サービス料(チップ)は含まれておりません」と強調するので、その場合は5%ほどを上乗せし、端数の出ないように支払うとよいです。
カードで支払う場合、店員が持ってくる伝票の合計欄が「空欄」の場合があります。その際は暗にチップを要求されています。合計欄上にある「チップ欄」に金額を自分で書き入れ、合計金額を書き入れれば、チップもカードで支払えます。その際も、端数を切り上げが基本で、67.39ユーロの請求であれば、チップ欄に1割程度で、端数をなくす金額、例えば7.61ユーロを書き入れ、合計金額に75ユーロと書けば、計算も楽で、スマートです。その際、セントの単位「00」を忘れずに書いてください。単に右詰で「75」と書いてしまうと、「75セント」ということになるので、75ユーロの場合は、「75.00」と書くように注意してください。
もちろん、請求金額だけをカードで支払い、チップを現金でテーブルに置いてもかまいません。その際は、チップ欄には「0」か横線を入れ(その時の店員の顔が怖いかもしれませんが)、合計金額欄に、請求金額をそのまま書き入れます。
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