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永遠の都ローマとミニ国家バチカン

サン・ピエトロ寺院
イタリア旅行といえば永遠の都・ローマを外す訳にはいかないのではないでしょうか。かつてヨーロッパからアジア、アフリカに及ぶ広大な地中海世界を統治した 古代ローマ帝国の栄光の跡と、現代イタリア共和国の首都としてのモダンな顔の融合する街、ローマ。何日あっても足りないと思わせる程魅力たっぷりの街なのです。現在はイタリア共和国の、そして古代はローマ帝国の首都。「永遠の都」の名にふさわしく、古代遺跡やモニュメントに街中至る所で出会えます。ローマ・カトリックの権威がヨーロッパ全域に及んだルネサンス、バロック時代の芸術品は、広場や通りを華麗に彩ります。
そして忘れてはならないのが、聖ペテロの時代からカトリック教会の権威を受け継ぐローマ法王のお膝元バチカン市国。歴代法王のコレクションを展示したバチカン博物館は、イタリア旅行のハイライトと言えるでしょう。
またローマ、ラツィオという2つのセリエAサッカーチームがあり、オリンピコ・スタジアムでほぼ毎週観戦することができます。もちろんジェラートやピッツァなど、美味しいものにも事欠きません。

サン・ピエトロ大聖堂/バチカン博物館

サン・ピエトロ
今なお世界最大の教会建築として君臨するバチカンのサン・ピエトロ大聖堂。
1626年、時の教皇ウルバヌス8世はバロック芸術家、ベルニーニに内部装飾とファサード改修を命じました。
サン・ピエトロ内部
彼の創作活動の集大成ともいえる堂内に一歩足を踏み入れると、荘厳な雰囲気が漂います。
教会自体がカトリックの不滅性を象徴しているため、建築素材の耐久性を考慮し、壊れやすい材料は用いていません。
運よく宗教行事にめぐりあえば、堂内一杯に響き渡る讃美歌を聴くことができるかも。

「ピエタ」ミケランジェロサン・ピエトロ大聖堂入り口近くに飾られているのは、ミケランジェロ23歳の出世作「ピエタ」。完成当時から今もなおローマ随一の美しさを誇ります。
映画「天使と悪魔」に描かれたコンクラーベ(法王選出選挙) が行われるのはバチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂です。天井を飾るのはミケランジェロの「天地創造」。作品の完成度に妥協を許さない彼は、4人の弟子を全員クビにし、ほぼ独力でこの作品を完成させたといいます。ろうそくの灯りを手に、火傷の危険と戦い、髭に絵の具がポタポタ垂れる不快な現場での作業は、超人的な忍耐を彼に課しました。ずっと天井を見上げた姿勢で制作したので、首は湾曲してしまったといいます。しかし作品からはそんな苦しみを微塵も感じさせることがないことこそ、ミケランジェロが”神の如き”天才と言われる所以でしょう。
なお、祭壇裏の壁面にはもう一つの代表作「最後の審判」が描かれています。

ラファエロ「アテネの学堂」バチカン宮殿「署名の間」を飾るのは、ミケランジェロと同時期に活躍したラファエロのフレスコ画「アテネの学堂」です。当時の芸術家たちが、古代ギリシアの哲学者として描かれています。中央向かって左手のアリストテレス(ダ・ヴィンチ)が、真理は天にあると空を指差せば、隣のプラトン(ミケランジェロ)は、真理はこの世界にあると、手のひらを地面に向けて広げます。
手前で頬杖をつくヘラクレイトスは、システィーナ礼拝堂の天井画「天地創造」を見たラファエロが強く感銘を受け、ミケランジェロの人体表現を参考にして描いたとも、ダ・ヴィンチのアリストテレスの横に、自分がプラトンとして並ばされているのを見たミケランジェロが腹を立て、ラファエロの死後に自ら描き足したとも言われています。

ラオコーンベルヴェデーレの中庭を飾る、バチカン博物館の至宝ラオコーン像。1506年、ネロ帝の黄金宮殿跡から発掘された当時、センセーションを巻き起こしました。なぜなら、古代ローマの文筆家プリニウスが伝える、ヘレニズム期のブロンズ彫刻を元にしたロードス島のアテノドロス、ハゲサンドロス、ポリュドロスらによる最高傑作(紀元前200年ごろ)とみなされたからです。
ミケランジェロは発掘に立ち会い、彼をはじめとする後の時代の芸術家に多大な影響を与えました。

 

スペイン広場スペイン広場

チャーミングなオードリー・ヘップバーンの魅力にあふれ、日本で大ヒットした映画「ローマの休日」の舞台。スペイン階段でジェラートを食べるシーンは映画史に残る名シーンです。周辺はセンスの良いカフェ、レストランが集まり、コンドッティ通りを中心に、プラダやブルガリ、ミュウミュウ、ディーゼルなど、ファッション通も納得のイタリアンブランドが揃います。
ローマ ホテル・ハスラー レストラン「イマーゴ」
 
スペイン階段の上に佇むホテル・ハスラーは世界の旅行者憧れの的。ミシュラン1つ星レストラン・イマーゴで、永遠の都の街並みを眺めながら美食に舌鼓を☆

 

 

 

コロッセオ 外観

ローマ コロッセオコロッセオ

アカデミー映画「グラディエイター」(リドリー・スコット監督)の舞台となったローマ帝国の円形闘技場。巨大さの割に全く重苦しさを感じさせないよう計算し尽くされたデザインは、古代ローマ人の叡智の結晶といえます。

 

パンテオンローマのパンテオン

大 ヒット映画「テルマエ・ロマエ」(ヤマザキ・マリ原作)でおなじみ、ハドリアヌス帝の時代に建てられた壮大なドーム建築。本来古代ローマの神々をまつる神殿でしたが、後にカトリックの礼拝堂が設けられました。ローマ屈指の観光スポットでいて、入場無料なのが嬉しい♪ルネサンス三大巨匠のひとりラファエロのお墓があるのもここ。

 

コロッセオ夜景ローマの夜景

古代ローマ帝国の街並みが残るフォロ・ロマーノ、コロッセオ、バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂、バロック芸術の結晶トレヴィの泉・・・夜になるとこれらのモニュメントが、アカデミー賞を受賞した映像監督、ヴィットリオ・ストラーロ氏のプロデュースでライトアップされていることをご存知でしょうか?
ストラーロ氏は1940年生まれのローマっ子。巨匠ベルナルド・ベルトルッチ監督とコンビを組み、「暗殺のオペラ」「ラストタンゴ・イン・パリ」などの名作を生み出しました。そして同監督の「ラスト・エンペラー」、フランシス・コッポラ監督の「地獄の黙示録」などで3回にわたりアカデミー撮影賞を受賞し、「光の芸術家」としての彼の名声は世界中に響き渡りました。

レプブリカ広場彼が故郷ローマの夜を幻想的な光で彩るため、地元っ子や観光客でにぎわうナヴォナ広場、レプブリカ広場などのライトアップをプロデュースしたのです。悠久なる街の歴史の舞台となった建築群が、現代最高のアーティストの手によって新しい表情を見せてくれる夜のローマを、ぜひ散策してみてはいかがでしょうか?

 

ローマ基本情報

<最寄り空港>
レオナルド・ダ・ヴィンチ空港(フィウミチーノ空港
ホームページへ

<主な国鉄駅>
テルミニ駅
(フィレンツェ、ミラノ、ナポリ、シチリア等への特急、ローカル線が運行、地下鉄A線・B線乗り入れ)

ティブルティーナ駅
(新型特急イタロのローマ駅、また、フィウミチーノ空港発ローカル線やアッシジ、シエナ行きバスターミナルも)

<市内交通>
地下鉄、路線バス、トラム
ホームページへ

<ローマのサッカーチーム>
ASローマSSラツィオ
(オリンピコ・スタジアム)
ASローマのサイトへ
SSラツィオのサイトへ

<ローマのショッピングエリア>
コンドッティ通り
(スペイン広場近く)
ナツィオナーレ通り(テルミニ駅近く)
コーラ・ディ・リエンツォ通り(バチカン近く)

参考図書 「望遠郷 ローマ」

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