ナポリ人の温かい心と気前の良さの象徴
カフェ・ソスペーゾ(保留コーヒー)

思い出は、コーヒーに密接に結びついています。
コーヒー粉の香り。早朝にコーヒーを作る母。
Caffettiera(コーヒーメーカー)の中で、
コーヒーの汁がボコボコと沸き立つ音。
目をつぶり、音を立てながらコーヒーを啜る父。
きっと、ナポリのどこの家庭でも、
似たようなことが毎日行われます。

ナポリでは、コーヒーは色々な役目を果たします。

朝に体を起動させる欠かせない燃料。お昼と夜の食事を終わらせる。仕事の合間に休憩したり、同僚と交流したりするきっかけになります。
何よりも、人付き合いや人間関係を円滑にする飲み物です。

その中で、私が特に素晴らしいと思う習慣がCaffè sospeso(カフェ・ソスペーゾ)です。
直訳は「保留コーヒー」。
えぇぇ?保留コーヒー?いったいどういう意味?
と驚く方がいても可笑しくありません。

カフェ・ソスペーゾは19世紀にナポリで生まれた制度です。
経済的に余裕があるお客がバールでコーヒー2杯分の代金を支払います。1杯を飲んで、もう一杯は保留コーヒーになります。次にバーに入った人は、「保留コーヒーありますか?」と聞いて、保留コーヒーをただでもらいます。
抑々この制度は、貧しくてコーヒーすら買えない人のために生まれたそうです。
現在は、機嫌がいい日や、何かいいことがあった日に2杯分を買う人がいます。

カフェ・ソスペーゾは最近また流行るようになって、イタリア国外にも広まりました。
それに、2010年にカフェ・ソスペーゾネットワークが結成され、12月10日がカフェ・ソスペーゾの日に指定され、2011年以来毎年この日に様々なイベントが開催されます。

ナポリのこの独特な制度はナポリ人の温かい心と気前のよさの証だと思います。

次回、ナポリを尋ねた時にバーに入って「C’è un caffè sospeso?」(チェ・ウン・カッフェ・ソスペーソ? 保留コーヒーはありますか)を聞いてみてはいかが?(^_^)

カフェ・ソスペーゾ制度を採用しているナポリのバールは次の通りです。

Bar Settebello” di Pino Stasio
住所:Via Benedetto Croce 8

Gran Caffè Grambrinus
住所:Via Chiaia 1

Cafè Letterario IntraMoenia
住所:Piazza Bellini 70

Gran Caffè La Caffettiera
住所:Piazza dei Martiri 25

Galleria Nea
住所:via Costantinopoli 52

Caffè San Lorenzo
住所:Via dei Tribunali 83/84

イタリア国内外のバールの一覧はこちらのページにて確認してください(イタリア語のみ)
 http://www.retedelcaffesospeso.com/i-bar-e-i-locali/

(記事:イラリア)

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