スタニスラス広場

19世紀にアールヌーヴォーが生まれた町、ナンシー。
中心地にあるのはスタニスラス広場(世界遺産)です。この地を統治していた独立国、ロレーヌ公国の最後の王スタニスラス・レスチンスキの名を取っています。
彼は元々ポーランド王でしたが、失脚し、娘がフランス国王ルイ15世の妻に選ばれたことからフランスへ亡命、この土地を与えられました。

実際の政治はフランス本国の地方長官が担当し、スタニスラスはもっぱらナンシーの美化に尽力しました。
それが礎となり、この町でのアールヌーヴォー開花へとつながります。

ナンシー美術館
広場を囲むように、市庁舎や、かつてマリー・アントワネットが宿泊したホテル・ド・ラ・レーヌ、ナンシー美術館が建ち並びます。
美術館はカラヴァッジョ、マネ、モネの絵画、そしてナンシーで活躍したアールヌーヴォーのガラス芸術家、ドーム兄弟のコレクション400点を所蔵しています。
アールヌーヴォーの殿堂 ナンシー派美術館
19世紀末、ナンシー出身のエミール・ガレが中心となって結成された芸術運動グループ「ナンシー派」。彼らの作品が一堂に会するのが、ナンシー観光のハイライト、ナンシー派美術館です(上述のナンシー美術館と名前が似ていますが、別の美術館です)。
日本美術がアール・ヌーヴォーに多大な影響を与えており、日本人の趣味に合う作品が揃います。それを裏付けるように、入場者の国籍は、1位フランス、2位ドイツ、3位日本とのことです(2010年現在)。


ナンシー派美術館の周辺に広がる住宅街、ソリュプト地区。
独創的なアールヌーヴォーの家屋が並びます♡

さて、いよいよナンシー派美術館に入場します!


パトロンとしてナンシー派の活動を支えたウジェーヌ・コルバンの邸宅を利用した館内は、アールヌーヴォー一色。


植物や昆虫のモチーフを取り入れた家具は、日本の家屋にもしっくりなじみそうです。
じっくり時間をかけて、美にひたりたい空間です☆
アールヌーヴォー散歩

ナンシーの街中に今も息づくアールヌーヴォー建築を訪ねてみましょう♪
旧クレディ・リヨネ銀行の天井や


旧ジェナン=ルイ種店、

薬局の床にもアールヌーヴォー装飾☆


スタニスラス広場にアールヌーヴォーのお店もあります♡
お手頃なオブジェなどもありますので、お気に入りを見つけて、インテリアにアールヌーヴォーを取り入れてみてはいかがでしょうか?
ナンシーのグルメ&お土産

駅前の便利な立地にたたずむブラッセリー・エクセルシオール。
歴史的アール・ヌーヴォー建築の中で、ロレーヌ地方の郷土料理を召し上がれます。

キッシュ・ロレーヌは卵、生クリーム、ベーコン、チーズを入れて作る、塩味の利いた一品です。

ロレーヌ地方特産のミラベルと、ナンシー名物マカロンを一度に楽しめるアイスケーキ♡
ミラベルは8月下旬~9月初旬に収穫される西洋スモモの一種です。酸味が少なく、様々なスイーツやジュースに使用されています。ロレーヌ地方で実に世界の約80%のミラベルを生産しています。
Brasserie Excelsior Nancy
住所: 50 rue Henri Poincaré 54000 Nancy
無休
ナンシーのマカロンはパリのマカロンより歴史が古く、卵白と砂糖にアーモンドペーストを入れて焼き上げます。


マカロンの老舗「メゾン・デ・スール・マカロン」。秘伝のレシピで焼いています♡
La Maison des Sœurs Macarons
住所: 21 rue Gambetta, 54000 Nancy
日曜定休

もう一つの名物は、ベルガモット・キャンディー。
日本でもヒットした映画「アメリ」に登場し、一躍有名になりました。老舗「ルフェーブル・ルモワーヌ」の製品は缶もおしゃれです。
Maison LEFEVRE-LEMOINE
住所: Place de la gare Thiers Angle rue Mazagran et rue Henri Poincaré 47, rue Henri Poincaré
無休(日曜午前のみ)

ナンシー愛にあふれる「I♡N(ANC)Y」グッズもキュート♪
ナンシーへのアクセス
パリから: パリ東駅からTGVでナンシー駅まで約1時間30分
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