音楽家のための憩いの家
イタリアを代表するロマン派音楽の作曲家・ジュゼッペ・ヴェルディ。
恵まれない環境の音楽家に手を差し伸べることができたら、そんなヴェルディの思いから自身が建てた、音楽家のための保養所です。
ヴェルディは、慈善事業だ、と言われるのを嫌ったため、この施設を生前にはオープンさせず、没後1年経った1902年にオープンしました。
数あるオペラの名作を作曲したヴェルディですが、
「私が作った作品の中で、最も愛している作品は、ミラノに造らせた保養所だ」
というヴェルディの言葉が残されています。
敷地内にはヴェルディの墓があり、ヴェルディが愛した3人の女性、最初の妻マルゲリータ、歌手で長年ともにしたジュゼッピーナ・ストレッポーニ、晩年の愛人で、オペラ「アイーダ」のイタリア初演の時タイトルロールを歌ったチェコ出身の歌手テレサ・シュトルツと共に埋葬されています。
現在もこの保養所には約50人の老音楽家が、暮らしており、中のホールでは、若手音楽家のコンサートが開かれます。
場所は地下鉄1番線のbuonarroti駅を降りてすぐです。
ミラノの壁と門
ミラノをご旅行されたことのある方でしたら、いくつか、凱旋門のような門を見たことがあるかもしれません。実はミラノにはこのような門が、たくさんあります。
ミラノは昔、壁に囲まれた城塞都市でした。その壁は大きく分けてローマ時代(Mure Romane、Mure Massimiane)、中世、スペイン統治時代の3つの時代に建設されています。
壁に覆われていたため、外からミラノ市内に入るには、門をくぐらないと入れないようになっていました。
壁と門は、今はもう取り壊されているのがほとんどで、先ほどのローマ劇場跡のように、再利用されているものも多いようです。
写真は、センピオーネ門。近年修復も終え、とてもきれいな状態で残っています。名前のとおり、センピオーネ公園の入り口にあり、目の前の広場にはバールなどが建ち並んでいるため、外でお酒を飲みながら眺めることができ、とても解放感があります。
その他、ポルタ・ティチネーゼ(中世とスペイン統治時代)、ポルタ・ヌオーヴァ(中世とスペイン統治時代)、ポルタ・ガリバルディ、ポルタ・ヴェネツィア、ポルタ・ロマーナなど、地下鉄駅になっている門も現存しています。
トッレ・ブランカの展望台
センピオーネ公園にある塔「トッレ・ブランカ」1933年にミラノで行われているトリエンナーレの5回目の開催を記念して、建てられました。
高さは108.6mと、あまり高くはありませんが、天気がいい日にはミラノの街並みだけではなく、アルプス山脈も眺めることができます。
ミラノの街中を歩いていても、生活をしていても、ほぼ目に入りません。あまり高くないので周りの建物にさえぎられて、まったくといっていいほど見えないのです。
夜0時まで営業しているので、夜景を見に行くのもオススメです。